貫(ぬき)工法
2025年大阪・関西万博会場のシンボル建造物「大屋根(リング)」のパースが公開されました。
なんと、木造伝統工法の貫工法が採用されています。
「貫」と言えば、古民家ではごく普通に使用されている部材です。
昔は、貫と小舞竹と土壁による壁の構成で家づくりが行われていました。
地震時には、それらの部材が揺れを吸収し、倒壊を防ぐ役目を果たします。
当時は大工さんの知恵により組み立てていましたが
「大屋根(リング)」では構造計算された貫工法となっています。
しかしいづれにしても、伝統工法の「貫」が採用されたのは、木造建築を扱う当社にとって
本当に嬉しいことです。
以下2点は、「大屋根(リング)」の画像で日経テックより転載です。
下の画像は現在リノベ中の海陽町T様邸の貫です。
通常より幅の厚い貫を使用し、楔(くさび)ではなくボルトで固定しています。
私も初めて見た厚い貫でしたが、当時の大工さんの「強い家にする」想いを感じ取ることができました。