勉強会
徳島県住宅課の人たちとの勉強会に参加しました。
話題の中心は「大工の育成」
若手大工さんの育成については、以前から色んな会議で議論を重ねてきましたが、何年経っても同じ意見の繰り返しです。
昔の大工さんの制度は、それぞれの地域で『棟梁』がいて、すべてを仕切って家づくりを行っていました。それが、現代の家づくりは住宅会社や工務店が元請けとなり、建て主さんと請負契約をし、協力業者さんに作業をして頂くというスタイルが一般的になってきました。
大工さんが育たない(育てられない)一番の問題は、①その協力業者さんの中に「大工さん」を入れてしまったことだと思います。まず、大工工事を担当する協力業者さんの立場になると、若い大工さんを育てるという余裕はありません。
そして、②新築の場合はプレカットといってロボットが木材を加工するのが一般的になったり、③樹脂製品の建材(メーカー既製品)が普及し、従来の大工さんの技術を必要としなくなりました。
この3点が大きな原因だと思っています。
ではどうしたら若い大工さんを育成できるか、私の持論は
・住宅会社や工務店など、元請け会社が育成する。(協力業者さんに任せない)
・家づくりに、カンナやノミなど手道具を必要とする無垢材(本物の木材)を使用する。
・構造材の加工を、できればプレカットではなく手刻みで行う。
写真の資料にもありますが、新築はプレカットで対応できても、リフォームは、知識、知恵、技がないと対応できません。
一工務店として、若い大工さんを育てる努力、想い、責任感がとても重要な時代になりました。